memo2

 
     
     
 




アダムとイブが食べた禁断の果実。

それが死神の好物だとはなんとも皮肉だ。
しかも禁断症状まで付随するとは、よくできた話だ。

自室のベッドの上でおいしそうにその実にかじりつく死神を見て、月は笑った。

聖書による、全ての始まりは、そこからだ。

「リューク、おいしいか?」
「ああ、今日のはいつものよりおいしいぞ」

聖書が神の話だとしたら、それを書き換えよう。

自らが創る新世界の新しい歴史に過去の神は必要ない。

アダムもイブも幻の世界。

禁断の果実の代わりに現れたのは、一冊のノート。
蛇の代わりに現れたのは、死神。

それを手にした自分は、幸せだと信じよう。

これから新世界の神への階段をのぼっていくのだから。










終わり



 
 

2004/06/15

 
     
 

らくがきその2。林檎の話を書いてみたい。

 
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     

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